鳥取大学研究シーズ集
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ナノテク・材料
ウイルス構造を模倣した自己集合性ナノカプセル
研究者
松浦 和則(工学研究科 化学・生物応用工学専攻 教授)
キーワード
ペプチド、自己集合、ナノカプセル、ウイルス、DDS
概要
私たちは、生物学的手法を用いない完全化学合成したペプチドから約40 nmのウイルスの殻(キャプシド)構造を組み上げることに世界で初めて成功しています。トマトブッシースタントウイルス(TBSV)のβ-アニュラス(β-Annulus) 構造に着目し、それと類似したペプチドを設計・合成し、水中で自己集合させることで、ウイルス殻のようなナノカプセルが構築できることを発見しました。このペプチドからなるナノカプセルに適切な化学修飾を施すことにより、ナノ物質合成のための反応器や、医薬品の運び手、人工ワクチンを創成するための足場材料として応用できるものと期待されます。
概要図
優位性(従来・競合技術との比較)
・粒径分布の狭い一定の大きさを有するナノカプセルを、水中に溶かすだけで簡単に作成可能。
・ペプチドを化学修飾することで、様々な機能性(医薬品内包、細胞標的性、ワクチンとしての利用)を付与できる可能性を有する。
・天然のウイルスと比べて、毒性などのリスクが小さい。
応用分野
・ドラッグデリバリーシステム(DDS)
・人工ワクチン
・ナノ粒子合成
関連論文
・K. Matsuura, K. Murasato, and N. Kimizuka, “Artificial Peptide-nanospheres Self-assembled from Three-way Junctions of β-Sheet-forming Peptides”, J. Am. Chem. Soc., 127 (2005), 10148-10149.
K. Matsuura, K. Watanabe, K. Sakurai, T. Matsuzaki, and N. Kimizuka, “Synthetic Viral Capsid Self-assembled from a 24-mer Viral Peptide Fragment”, Angew. Chem. Int. Ed., 49 (2010), 9662-9665 .
・松浦和則「ウイルスを模倣したペプチドナノ材料―キャプシドの自己集合戦略に学ぶ―」現代化学,2011年3月号,29-33.
・K. Matsuura, K. Watanabe, Y. Matsushita and N. Kimizuka,“Guest-binding behavior of peptide nanocapsules self-assembled from viral peptide fragments”, Polymer J., 45, 529–53 (2013).
・K. Matsuura, G. Ueno, S. Fujita,“Self-assembled Artificial Viral Capsid Decorated with Gold Nanoparticles”, Polymer J., 47, 146 (2015).
その他の関連研究内容
・DNAの自己集合によるナノ材料の創製(特許第4061401号など)
・光応答性ペプチド集合システムの創製
・細胞表面の糖鎖を認識する蛍光プローブの開拓
保有研究装置
・動的光散乱・ゼータ電位測定装置(マルバーン、ゼータサイザーNano-SZ)
・蛍光相関分光による分子間相互作用解析装置(浜松ホトニクス、FCSコンパクトBL)
・水晶発振子マイクロバランスによる分子間相互作用解析装置(イニシアム、AFFINIX-Q)
など
参考資料ダウンロード
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プレスリリース記事
参考URL
研究者詳細
共同研究先への要望
上記のペプチドナノカプセルの新規利用法について、ご提案いただけますと幸いです。また、分子間相互作用解析や分子集合体の評価に関するご相談をお受けできると思います。
担当CD
産学・地域連携推進機構 コーディネーター  水根 正人
連絡先
E-MAIL:mizune@cjrd.tottori-u.ac.jp 電話:0857-31-5546
 アンケートにご協力ください。